リレー小説「僕⇒俺⇒私⇒そして僕(仮)」
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// 僕⇒俺⇒私⇒そして僕(仮) 第三話
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// 執筆者 森岡美樹さん
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コスイベ当日。
僕はとんでもないものを眼にしてしまった。
// 僕⇒俺
雲ひとつない青空。
その日は、昨日から心配されていた雨も降ることはなく、
絶好のイベント日和だった。
そしてそんな中僕は、フリルを多くあしらった
ドレスのような服に身を包んでいた。
初めは恥ずかしくて少し戸惑っていたけれど、
大勢のレイヤーさんに囲まれているうちに
だんだんそれにも慣れてきた。
歩いているだけで、道行く人が声をかけてくれる。
どうやら僕は完全に女の子だと思われているようで、
少し話し込んだ後にビックリされる事が何回もあった。
でも別にそれは嫌じゃない。
驚かれるのもなんだか楽しくなってきた。
(……こういうイベントも思ったより悪くないな)
このまま順調に行ってくれればいい。
いや、行くに決まっている。
彼がこんなところに来るはずがないのだ。
だからきっと、大丈夫……。
そんな事を考えた瞬間だった。
「姉ちゃん、頼まれた写真撮ってきたぞ」
「お〜っ! ちゃんと撮れてるじゃな〜いw
さっすがアタシの弟! 才能あるわ〜w」
「そんなにおだてたって、
後で奢って貰うのは変わりないからな」
「ちっ、バレてたか。じゃあ引き続き
可愛い女の子がいたらバンバン写真撮っといてね☆」
それは、聞きなれた声。
何故、彼がこんなところにいるんだろう。
僕の頭の中は一瞬にして真っ白になった。
(そん、な、なんで……っ!!)
彼は、僕と同じようなフリルの多い服に
身を包んだ女性と会話をしていた。
いつもの僕なら、こんな場面を目撃してしまったら
きっと落ち込んでしまうだろう。
でも、今はそんなこと考えられる状況じゃない!!
(どうしよう……!)
ふと彼の手に眼を向けると、
そこには見覚えのある銀色のものがあった。
そう、それは確か彼のお姉さんが昔、
家で遊んでいた僕たちをよく撮ってくれたデジタルカメラ。
そうだ、うかつだった。
最近会っていなかったから忘れていたけれど、
彼のお姉さんもレイヤーだったんだった。
どうしてこんな大事なことを忘れていたんだろう。
もっと早く思い出していれば、
こんなところに来たりはしなかったのに。
遠くて会話はよく聞き取れなかったけど、
あの様子だとおそらく彼は姉にレイヤーさん達の
写真を撮ってくるようにとお願いされたのだろう。
だって自分がコスプレしてると、他のレイヤーさん達の姿を
写真に収めるのは難しいから。
(……って、こんな事考えてる場合じゃない!!)
とにかく、一刻でも早くこの場から離れなければ。
そう思って僕は踵を返した。
黒地に白いレースのついたスカートが、ひらりと翻る。
それが、いけなかった。
「あの〜すいません、写真撮っても良いですか?」
今の僕は、女の姿。
今の僕は、コスプレイヤー。
彼は優しいから、今の僕を見ても
笑って過ごしてくれるかもしれない。
でも僕は、そんなことになってしまったら
きっと立ち直れない。
ここで振り向いてしまったら、
僕たちの関係が修復される事は二度とない。
でも──。
聞き慣れた声に後ろを振り向くと、
そこにはやはり、見慣れた彼の姿と笑顔があった。
// 続く!
あとがき(森岡美樹さん)
遅くなってすみませんでしたっ!! ><;
ホントにもう、自分の文才の無さを恨みたくなるよね!!
あと、勝手に『俺』のお姉さんを出してしまいましたが……。
一応、一人称は『アタシ』で
姉御気質なガハハ系……のつもりですorz
// こっから先はたつにいの感想
どうもたつにいです。
相変わらず気になる人なんで文章更正しまくりで申し訳ないです。
姉ちゃんいいキャラしてます! 話の展開が広がりますね!
良い感じのキラーパスなので、四話目、頑張りたいです。
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