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めるまがきっず「見える資源とゲームの本質」


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//         ☆ めるまがきっず ☆
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//     〜ゲームプログラミングを主とした、ゲーム制作支援メルマガ〜
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// 配信者:
//   早瀬 竜也(たつにい)
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// 配信日:
//   2009/07/18
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// 第34回 「見える資源とゲームの本質」
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皆様、お久しぶりです。

どり〜むきっずの早瀬です。


久々のメルマガになります。

今回はコレまでの配信とは微妙に趣旨が違った内容です。

早速ですが、本題に入ります。


今回のタイトルは「見える資源とゲームの本質」です。

見える「資源」とは、いわゆるゲームを構成する要素です。

もちろん、「見えない資源」もあり、
コレも影でゲームを構成している要素です。

カードゲームを例題に挙げましょう。

わかりやすくトランプの「ババ抜き」で説明しますね。

このとき、自分の手札は見える資源です。

そして、自分以外のプレイヤーの手札は見えない資源です。

このババ抜きのルールをコンピュータゲームで
再現するとしたら、いったいどうなるでしょう?

ゲームを構成する資源は何なのか?

もちろん、トランプそれぞれのカードは資源です。

そして、こういった資源の中でも「見える資源」は
ゲーム画面に何らかの形で表示しなければなりません。


まず、先に挙げた自分の手札は見せるべきでしょう。

自分の手札を確認して、
「どのカードを引けばペアになるか」とか
ババを持っているなら「どうやってババを引かせるか」とか
色々と考えるわけです。

そしてババ抜きで出来る行動は、基本的に自分が引く相手の
伏せられたカードの中から、どれか一枚を選び、
そのカードを引くことのみです。

しかも、そのカードは伏せられているため、
どのカードを引くかは完全に運によりますね。

確かにババ抜きは運に依存したゲームではありますが、
実際にトランプでババ抜きをする際は、
運で勝敗が決するはずなのに、何度も繰り返し
続けているにもかかわらず、なかなか負けない人も
結構居たりします。

これはやはり、運以外の要素が色々と絡んでくるから
その点を理解している人が強いということになります。


では実際に友達同士でトランプするときのババ抜きって
ゲームの本質的には、どうだと思いますか?

ただ黙々と相手のカードを引いて、ペアだったら
カードを捨てて、次に相手にカードを引かせるのを
繰り返すだけでしょうか?

何の会話もせずに機械的に引いたり引かせたりを
繰り返すのが、友達同士の遊びとは思えません。

「お前、ババ持ってんのか?」

とか、

「早く引けよ〜」

とか、

「そういやお前、彼女とはうまくいってんの?」

とか、色々と会話をしながら遊ぶはずです。

後は、相手にカードを引かせるとき、
相手が自分の持っているババをつまんだとき、
内心ほくそえんだり、ペアのカードを引いたとき
「やった♪」とうれしくなったり、
表情もコロコロと変わったりすると思います。

そして、前の前の人から引いたカードをそのまま
自分も引いてみるとかも、前の人がカードを
シャッフルしない限り、そのまま引けますよね?

トランプのババ抜きを友達とのコミュニケーションの
潤滑油としての単なるツールとして見るか、
純粋な勝負として重点を置くかによって
色々と変わってくるかもしれませんが、
「見える資源」は自分の手札だけではありません。

それぞれの対戦相手の表情も見れますし、
実際のババ抜きではあまり見ないかもしれませんが、
ペアがそろって捨てられたカードも見れても良いでしょうし、
カードを引いた人が意味深にカードをシャッフルしてるのも
あからさまに見えてもおかしくは無いでしょう。

これらはもちろん「見える資源」ですね。

そして、対戦相手それぞれの性格や行動パターン等は
「見えない資源」ではありますが、「見える資源」に
さまざまな影響を与えることになるでしょう。

こうしたさまざまな「資源」から、
前の人の「見えない資源」である手札を予測し、
カードをつまんでみたり、質問を投げかけてみたり、
時にはイカサマをしてみたり等、
いろいろなことが出来たりすると、
単なるババ抜きでも遊ぶバリエーションが豊富になります。


コンピュータゲームの場合、出来ることが限られています。

「そのゲームのルール」としてプログラミングされた
行動の選択肢の中から、選ぶしかありません。

ただのババ抜きのルールをコンピュータゲーム化した
ゲームは、おそらくとてもつまらないものになるでしょう。

ココまでの内容をきちんと読んでみたり、
実際に想像してみればどれだけつまらないかわかるでしょう。

でも、実際にババ抜きをやる場合、表情が出やすい人から
うまくババを引かないようにしたり、こっそりイカサマしたり
逆にわざと負けてみたりなど、いろんなことが出来ます。

ゲームの本質を理解した上で、そのゲームをコンピュータで
再現するとき、プレイヤーに見せる資源や行動の選択肢は
色々と変わってくることと存じます。


まぁ、実際のところカードゲームのイカサマを
コンピュータゲームのルールに組み込もうとすると
途方も無く厄介な作業になるんですけどね(笑)




追伸:


コスティキャンのゲーム論って読んだ事あります?

色々とためになるので読んでおいて損はありませんよ?


↓コスティキャンのゲーム論
http://www004.upp.so-net.ne.jp/babahide/library/design_j.html




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